◆ ト ラ ブ ル
連絡ミスや 会葬者数の読み違いなど、葬儀では様々なことでトラブルが生じますが、
ここでは、しきたり宗旨の作法 について述べたいと思います。
 集まった親戚との間で口論が始まる、という光景をよく見かけます。葬儀の形式も、時代の流れとともに少しづつ変化しています・・・。(その行為の意味を知ることにより各自判断して下さい。)
   住宅事情により 北枕 にできない。
   お線香の立て方で口論になった。
   服を逆さに掛けなくてもいいの?
   お棺に釘を打たなければならないの?
   を使ったらお坊さんに注意された。
                           など
しきたりはどのようにして生まれたのかを考えてみましょう。

 
昔の人たち
は、死体には悪霊が寄ってくるとか、亡くなった人の怨霊が災いをなすといったことが信じられてきました。しきたりの多くは、そんな中で生まれた知恵なのです。魔除けの刃物をのせたり、屏風や衣服などを逆さにしたり(そこだけ日常空間と隔離する)、火葬場や墓地への往復路をかえたり、お棺の蓋が開かないように釘で打ちつけ(様々な解釈がある)ました。それに加え、神道においては、死は穢れ(けがれ)であり(*注1 )、神様が忌み嫌うものであり、あまり触れてはならないものという考えがあり、神棚封じをしたり、で清めたりするのです。
       
      (*注1)誤解のないように・・・亡くなった方やご遺体を冒涜したものではありません。
           「穢れ」とは、人を、死や病気に至らせる もの であり、また、それに 起因する負の感情
            (悲しみ・苦しみ など)を禍事として「穢れ」ととらえた。         

しかし、逆に、仏教においては、死というものを受け止めて精一杯生きていくことを教えています。大切な人が亡くなった途端に、穢れたものとして塩でお清めをするというのは、悲しく痛ましい行為なのです。(浄土真宗では特に注意が必要です) 現代においては、不自然な行為なのですが、慣習・しきたりとして受け継がれているのです。 あまりにしきたりにとらわれることなく、自分たちらしい葬儀のありかたを考えるべきではないでしょうか。形式ではなく、一番大切なのは故人を想う気持ちではないかと思うのですが・・・

なかには末期(まつご)の水など、死を現実として受け止め、気持ちの整理のうえでも有効なものもあります。 また、弊社の葬儀後に寄せられたご意見として、『 湯灌(ゆかん)の儀 』 が一番いい思い出になったという方がたくさんいらっしゃいます。

都内では、少しづつ葬儀の形式が現実的に変化しています。

線香をたやしてはいけない(通夜)というのをよく耳にします。これは、魔除けであったり、仏に対してのものであったり、様々な解釈があります。(現実的には氷やドライアイスのない時代の臭い消しと言う意見もあります。) しかし、このことが、精神的にまいっている遺族に多大な疲労をあたえています。告別式の日に体調をわるくして病院へ、ということもあるのです。 都内の式場では、そのほとんどが夜間の消灯(消火)を義務づけています。これは、火災の心配によるものですが、今後各地でも広まっていくと思われます。通夜の式場宿泊も減ってきています。 親戚や友人の方は、遺族が少しでも休めるように気配りをして頂きたいと思います。

釈迦の行動や故事にならったしきたりもあります。 北枕がそうです。これは釈迦入滅の際、頭北面西(頭を北に顔を西に向けて)だったことによります。しかし、狭い都内のアパート・マンションなどでは、家具の大移動が必要だったり、不可能な場合が多く、特にこだわる必要はないといえるでしょう。

宗旨・宗派により様々です。詳しくは、菩提寺などにお問い合わせ下さい。
 ( 要注意 / 都内の浄土真宗においては塩は使わないほうがよいでしょう)

   
一般的には線香を立てますが、浄土真宗・日蓮正宗・創価学会などは線香をにして置きます。(香炉より線香の方が長い場合は、半分に折ります。) 通常は1本でよいでしょう。
   
1回、3回、また、香を おし戴いたり(つまんで高く上げる)しなかったりと、宗旨・宗派により様々です。(真宗は香を持ち上げず東は2回、西は1回、 曹洞宗は2回など・・・) 
元々は 僧侶が香を額や体に擦り付けて、清浄な香りで身を清めて仏の前に立ったことによります。つまり焼香も自分の身を清めるためのものだったんですね。分からない時は、気持ちを込めて1回でよいでしょう。
   

会葬者は各自、宗旨が違います。祭壇の前の香炉などは1つしかありませんので、ご遺族に合わせるのが礼儀です。また、日蓮正宗などの場合は、ご供花はお樒(しきみ)を送るなどの配慮も大切です(現在、友人葬では菊や洋花も一般的に使用されるようになりました)。